ミャオ族、ハニ族、ドン族などなど…。中国には数多くの民族がおりその数は漢族を含め大きく分けて56とされている。 日本では少数民族と聞いて思い起こされるのはタイやラオスに多い“モン族”が最もポピュラーであろう。
ちなみに中国語では彼らを“苗族/ミャオ族”と呼び起源は同じとされている。
きっと彼らの伝統衣装に目を奪われ、手仕事により織り成される生地や精巧な手刺繍に魅了される人も少なくないだろう。かくいう私もそのような一人で中国を中心にベトナムやタイ、ラオス、インドなどの少数民族の多く住む町や村などを訪れ彼らの手織りの生地や手刺繍品などを買い集めていた時期があったのだ。実はこの「STYLE OF ASIA/スタイルオブエイジア」というのは当時「橋の下世界音楽祭」などの野外フェスを中心に行商行脚していた時の屋号なのだ。そして以前、中国の留学先として雲南省を選んだのも少数民族が多いことが理由の一つなのである。
そんなこともあり少数民族に関してはある程度の知識はあるわけである。とりわけ中国に関しては。 当時、私も“昆明/kun1ming2”からものすごい悪路をえらい時間をかけて訪れたことがあるのだが確かに雲南省の“怒江/nu4jiang1”あたりには“怒族/nu4zu2”という少数民族がいる。だが“路怒族/lu4nu4zu2”というのは聞いたことがないぞ。「さては一口に“ミャオ族”と言っても“花ミャオ族” や“角長ミャオ族”がいるのと同じように “怒族” とはいえ 分布地域や生活形態の異なる“路怒族”という民族がいるんだな。」 などと考えこれまた資料として買い集めていた写真集などを見返してみたのだが、やはり見当たらない。
ちなみに “角長ミャオ族” はこんな感じです。




<貴州にて>
えらい悪路を経て野犬に追い回されながら村を訪れた際のもの。
さて、困ったときは「百度一下/bai2du4yi2xia4」である。ちなみにご存じの方の多いと思うが“百度/bai2du4”は中国最大の検索エンジンであり、いわば“中国版グーグル”的な存在である。先ほどの 「百度一下/bai2du4yi2xia4」 は日本語でいうと「ちょっとググってみな」的な意味である。
さて、百度ってみた結果「“路怒族”とは何ぞや?」というのはすぐに見つかったのである。さすが百度である。「ふむ、ふむ。」何のことはない。いわゆるネットを中心に使われ始めた新語に属する言葉のようである。定義や症状はいくつかあるようだが代表的な症状は以下のようである。
【症状一:开车“骂人”成常态。
症状二:驾车情绪容易失控,一点堵车或碰擦就有动手冲动。
症状三:喜欢跟人“顶牛”。
症状四:开车时和不开车时脾气、情绪像两个人。】
簡単に訳すと運転をするとイライラしやすくなり衝動的に暴力をふるったり、あおり運転をするなど平時とはまるで別人のようになってしまう人のことを指すようである。私は運転をしないので良くは分からないが日本でもよく聞く話であるように思う。あおり運転に関して言えば日本でも度々ニュースになるが中国も似たようなものである。ことはついでなので同じく日本にも共通する他の“族”も紹介しておこう。
“月光族/yue4guang1zu2”
【指每月赚的钱还没到下个月月初就被全部用光、花光的一群人。同时,也用来形容赚钱不多,每月收入仅可以维持每月基本开销的一类。】
【毎月給料日前にお金を使い切ってしまう。収入が少なく毎月何とかやりくりしている人たち。貯蓄のない人たち。】
“低头族/di1tou2zu2”
【指一些随时随地长时间低着头使用智能手机、平板电脑或其他移动设备,经常机不离手的人。】
【常に下を向いて長時間スマホをいじったり、タブレットやPCをいじっている人たち。】
上記以外にもたくさん新しい“族”が生まれているので興味ある方は“百度って”みると面白いだろう。
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