日本の「茶」は中国から伝わったと言われるだけあって日本でもおなじみの福建省のウーロン茶や雲南省のプーアル茶をはじめ中国の茶葉の種類は数知れず。日本でも「コーヒーよりお茶派です。」という人は多いのではないだろうか?だが、どうやら、中国のお茶は日本のそれとは異なるようである。
中国に行ったことのある人は経験があると思うがコンビニなどで売っているお茶は何故か甘い。それも自然の甘みではなく砂糖などを加えた人工的な甘みだ。 これは緑茶をはじめウーロン茶やジャスミン茶なども同様で中国のみならずタイやベトナムなど東南アジア諸国にも共通する。(アジア以外の地域は渡航歴が乏しいため詳細は控える。) そのため、出張や旅行などで渇きを癒やそうとお茶を買い求めた際に驚いた方もいるのではないだろうか?私自身も通訳の仕事で定期的に海外に出張に行くのだが同行していた方はこの飲みなれない甘いお茶に驚くとともに不満を漏らしていた。時に海外では飲み慣れた無糖のお茶を手に入れるのは容易ではない。個人的に上記のような甘いお茶は好きで現地ではよく購入している。残念ながら最近は売っている店が少なくなってきた印象があるが下記の甘いウーロン茶が好みである。

とはいえ、 加工方法は異なるが同じ「茶」である紅茶には砂糖やミルクを加えるのが一般的なことを思うとさほど不思議ではない。 日本でいう「ほうじ茶ラテ」と近いノリである。中国ではウーロンミルクティーやジャスミンミルクティーも定番のメニューだ。これまた私のお気に入りはウーロンミルクティーなのである。
さて、もうひとつ紹介したい中国の“茶”は“緑茶女”だ。これは、ある特徴を有する女性を形容する新語で主にネットで使われている。今は「女」は省略し“緑茶”とだけ表現されることが多い。 とはいえ“緑茶女”という単語だけでは謎が多すぎるので例文を見てみよう。
「她其实很绿茶(女)。」
-彼女は実はかなり緑茶(女)だ。
「那种女人的确就是个绿茶(女)。」
-あのような女性はきっと緑茶(女)だ。
字面だけ見ると「お茶を嗜むしとやかな女性」や「茶道を学ぶ教養ある女性」。またはダイエットや美肌効果、抗菌・抗ウイルスなど緑茶の高い健康効果から「若々しく健康的な女性」や「清潔感あふれる女性」など好意的な印象を持つ人もいるだろう。
ところが、元の呼称を見てみるとこのような予想は一気に吹っ飛ぶ。

中国語を解する方はすぐにおわかりになるかと思うがこの“婊”という字は“贬义词/bian yi ci”(けなし言葉)だ。“ア〇ズレ”や“Bi〇ch”を意味し程度はかなり重い。なお“緑茶”の主な特徴や定義は以下のようである。
- 善于装温柔大度,背后却有着小算盘的心
-優しく太っ腹な振りが上手いが実は計算高い。 - 善于和异性打成一片,并不介意和某个女人的关系如何
-男性と仲良くなるのが上手く、女性との関係の良しあしは気にしない。 - 玩暧昧,有很多的备胎
-曖昧な関係を好みキープ男性が複数いる。 - 身上散发着一种孤独的气息
-孤独な雰囲気を漂わせている。 - 总是在男生面前装无辜,还总喜欢发出嗲嗲的声音,通过这些令人作呕的表现来吸引男生的注意力。
-男性の前では無垢を装い、甘い声で男性の注意を引く。 - 在同性面前和异性面前截然不同。
-男性の前では態度が全く違う。
個人的に4つ目に関しては「?」だが日本語の「ぶりっ子」や「かまとと」などに近い。最近では「あざとかわいい」という造語がそれであろう。意味としては近いのだが中国語の“绿茶”は貶す意味が強いので注意が必要だ。また、くれぐれも“婊/biao”という言葉は使わないようにしていただきたい。(身の安全のためにも…。)
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